小鼻の黒ずみが気になると、クレンジングをいつもより長めになじませる。洗い上がりがキュッとすると、「今日はちゃんと落ちた」と安心する。
毛穴が気になるほど、「もっときれいに落とさなきゃ」と頑張っていませんか。
ところが、毛穴ケアはたくさん落とせば、それだけきれいになるという単純なものではありません。 かといって、「ではクレンジングはできるだけしない方がいい」という話でもないんです。
メイクや日焼け止めなど、落とす必要があるものはきちんと落とす。ただし、強く洗えば洗うほどいいわけでもない。
40代からのクレンジングで探してほしいのは、「もっと」ではなく、今の自分の肌にとっての“ちょうどいい”です。
この記事を書いた人

水野志音
リバースエイジング美容家
銀座で、女性のくびれに特化した
美体造形®︎筋膜リリース専門のエステサロンを経営。
単価55,000円という高額メニューにも関わらず、全国から多くのお客様にご来店いただくサロンへと成長。
コロナ感染拡大時には、いち早くサービスのオンライン化に取り組み、エステの新しい形を創り上げる。
さらに、艶髪協会代表理事として、年齢を重ねても艶やかに美しく生きる女性を増やすために、髪の悩みを通して女性の自信と可能性を引き出す活動を行っている。
美しくなることで、自分をもっと好きになり、
その先の人生まで輝かせる女性を増やすために、
美容・学び・活躍の場づくりを続けている。
「落としすぎ」が気になるなら、クレンジングしない方がいい?
まず、ここを整理しておきましょう。
落としすぎないことと、落とさないことは別です。
顔にはメイクや日焼け止めだけでなく、皮脂や外から付着した汚れなどがあります。クレンジングや洗顔料に使われる界面活性剤には、油性の汚れを水で洗い流しやすい状態にする役割があります。

だから、「界面活性剤が入っているから肌に悪い」と考える必要もありません。大切なのは、必要なものをきちんと落としながら、今の肌に必要以上の負担をかけないことです。
では、なぜ毛穴が気になるからといって「もっと落とす」に傾きすぎない方がいいのでしょうか。
クレンジングは「落としたいものだけ」を落とすわけではありません
皮膚の一番外側にある角層には、肌のうるおいを守るために重要な脂質や天然保湿因子などがあります。
皮膚洗浄についての研究では、洗浄に使われる界面活性剤は皮脂や汚れを取り除く一方、種類や濃度、使い方などによっては角層の成分にも影響し、乾燥や刺激感につながる場合があることが知られています。
だからこそ現在の洗浄剤は、「よく落とす」だけではなく、皮膚への影響とのバランスも考えてつくられています。

ここで覚えておいてほしいのは、クレンジングそのものが悪いのではなく、「よく落ちる=私の肌に一番合っている」とは限らないということです。
洗ったあとのキュッとした感覚や、ものすごくさっぱりする感じが好きな方もいるでしょう。でも、毎回つっぱる、ヒリつく、乾燥が気になるという状態が続いているなら、「落ちた感」だけでなく、今の肌に合っているかも見てほしいんです。
そして40代になると、もう一つ見直してほしいことがあります。
40代になっても「毛穴=中をきれいにすればいい」と思っていませんか?
毛穴が目立つと、「何か詰まっているのかな」「もっときれいに落とさないと」と考えますよね。ただ、40代以降の毛穴は、「中に何が詰まっているか」だけを見ていては足りないことがあります。

日本人女性248人を対象にした毛穴研究では、20〜30代で目立つ毛穴には角栓が存在していた一方、40代以降では角栓が存在しなくても目立つ毛穴が確認されています。
つまり、
毛穴が目立つ
→ 汚れが残っている
→ もっと落とす
と、一つの答えに結びつけない方がいいんです。
若い頃は小鼻の角栓が中心だったけれど、今は鼻より頬の毛穴が気になる。そんな変化が出ているなら、なおさら「取ること」だけを毛穴ケアの中心にしないでください。
取る前に、まず見る。
黒ずみなのか、ザラつきなのか。それとも頬の毛穴が縦長に見えてきたのか。今の毛穴の状態を見てから、必要なケアを考えることが大切です。
「大人の毛穴」についてはこちらも参考にしてくださいね。

では、毎日のクレンジングが「頑張りすぎ」になっていないか、一度確認してみましょう。
そのクレンジング、頑張りすぎていない?5つのチェック

次の中に、いつもの習慣はありませんか?
□ 小鼻の黒ずみが気になって、同じところを長くなじませている
□ 熱めのお湯の方が、汚れがよく落ちそうだと思っている
□ 毛穴が気になる日は、いつも以上に念入りに洗っている
□ 洗ったあとにつっぱると「きれいになった」と感じる
□ クレンジングのあとは、必ずもう一度洗顔しないと不安
一つ当てはまったからといって、「間違ったケア」と決めつける必要はありません。
ただ、「毛穴のためにいいと思って続けているけれど、今の私の肌にも本当に必要?」と考えてみるきっかけにはしてほしいんです。
米国皮膚科学会でも、洗顔では刺激の少ない洗浄料を使い、ぬるま湯で、指先を使ってやさしく洗うことが勧められています。強くこすることは刺激につながるため避け、洗顔の回数も基本的には1日2回と、大量に汗をかいた後が目安とされています。
参考:American Academy of Dermatology「Face washing 101」
特に毛穴が気になると、小鼻を念入りに触りたくなりますよね。
でも、今日何かが取れたことと、これから毛穴が目立ちにくい肌になることは別です。 取れた量を、毛穴ケアのゴールにしないでください。
そして、この5つの中で迷いやすいのが「ダブル洗顔」です。
クレンジングのあと、必ず洗顔しないとダメ?
クレンジングでメイクを落として、そのあと洗顔料でもう一度洗う。「それが普通でしょ?」と思っている方もいるかもしれません。
ですが、ダブル洗顔は全員が必ずしなければならないルールではありません。
医療機関による解説でも、多くの人ではやさしい洗浄を一度きちんと行えば十分な場合があり、ダブルクレンジングは必須ではないとされています。一方で、ウォータープルーフのメイクや落ちにくい日焼け止めなどを使った場合には役立つケースもあります。
参考:Cleveland Clinic「Double Cleansing Method Explained」
つまり、「ダブル洗顔する人が正しい」「しない方が肌にいい」という二択ではないんです。
メイクの濃さ、使っている日焼け止め、肌の状態、そしてクレンジング自体がどのように設計されているかによって必要性は変わります。
美容って、ここを全部「みんな同じ」にしてしまうと、かえって難しくなるんですよね。
では、自分に合ったクレンジングは何を基準に選べばいいのでしょうか。
40代のクレンジング選びで、私が見てほしい4つのこと
クレンジングを選ぶとき、「毛穴にいいと書いてあるから」「SNSで人気だから」「洗浄力が強そうだから」だけで決める必要はありません。
私なら、まず次の4つを見ます。

1.自分のメイクや日焼け止めをきちんと落とせるか
クレンジングなのに、普段使っているメイクや日焼け止めが十分に落とせなければ、本来の役割を果たせません。
「肌にやさしそう」だけに偏らず、自分が毎日使っているものをきちんと落とせるかを確認してみてください。
2.洗ったあとにつっぱりや刺激が続かないか
「さっぱりする」と「肌がつらい」は別です。
使うたびにつっぱる、ヒリつく、赤みが気になる。そんな場合は、「よく落ちるから仕方ない」と我慢せず、自分の肌との相性を一度見直してみてください。
3.毎日無理なく使えるか
スキンケアは、一度だけ完璧にすればいいものではありません。
使い方が複雑すぎないか。汚れを落とすために何度もこする必要がないか。毎日の生活の中で、無理なく続けられることも大切です。
4.「40代向け」ではなく、今の自分に合っているか
同じ40代でも、肌の状態は人それぞれです。
乾燥が気になる人もいれば、皮脂が気になる人もいます。軽いメイクの人もいれば、落ちにくい日焼け止めやしっかりしたメイクを使う人もいます。
だからクレンジングは、
「何が一番強く落ちる?」ではなく、「今の私に必要なものを、きちんと落とせる?」
という視点で選んでほしいんです。
この考え方には、私自身が美容の仕事でずっと大切にしてきたことも関係しています。
私が「みんなに同じクレンジング」をすすめたくない理由
私はエステティシャンとして働いていた頃、売上目標に追われて、純粋にお客様に向き合えなくなった時期がありました。
その経験から、自分のサロンをつくるなら、「もうお客様に売り込みをしたくない。お客様にとって一番良いものを提供したい」という思いが強くなっていきました。
この考え方は、今も私の美容の原点です。
だからクレンジングについても、「毛穴が気になるなら全員これ」「40代なら絶対これ」とは考えていません。
その人はどんなメイクをしているのか。今の肌はどうなのか。何に困っているのか。
まず、その人を見る。
そのうえで必要なものを選ぶ。私は、美容って本来そういうものだと思っています。
だから、ここからご紹介するものも「全員の正解」ではなく、一つの選択肢として知っていただけたらと思っています。
毎日の「落とすケア」を見直したい方へ。ピートクレンジングジェルという選択肢

今使っているクレンジングを一度見直してみたい。毎日の「落とすケア」を、もう少しシンプルに考えたい。
そんな方に選択肢の一つとして知っていただきたいのが、私がプロデュースしているピートクレンジングジェルです。
まず自分の肌を見る。そのうえで、「毎日使うクレンジングも見直してみたい」と感じた方に、選択肢の一つとして知っていただけたらと思っています。
毛穴が気になる40代へ。「もっと」より「ちょうどいい」を探して
毛穴が気になり始めると、もっと落とそう、もっと洗おう、もっと毛穴用の美容を足そうと、いつの間にか美容に「もっと」が増えていきます。
けれど40代からは、「もっと何をすればいい?」より、「今の私には何が必要?」を考えてみてください。
きちんと落とす。でも、落としすぎない。その日の肌や自分の生活に合った「ちょうどいい」を選んでいく。
美容は、頑張った量を競うものではありません。
今の自分をちゃんと見て、そのとき必要なものを選べること。私は、それがこれからの美しさを更新していくリバースエイジングだと思っています。
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参考情報:
American Academy of Dermatology「Face washing 101」
皮膚洗浄剤と角層バリアに関するレビュー
論文名:Cleansing Formulations That Respect Skin Barrier Integrity
Cleveland Clinic「Double Cleansing Method Explained」

